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2016/10/28 12:21

VRデバイス7製品を一挙展示。VR関連セッションも充実の【CEDEC+KYUSHU2016】

日本最大のゲーム開発者向け技術カンファレンス【CEDEC(コンピューターエンターテイメントデベロッパーズカンファレンス)】。毎年8月に横浜パシフィコで開催されるイベントで、ここ数年来VR関連のセッションが急増している。一方でCEDECは地方開催も進めており、その一環として10月22日に九州大学大橋キャンパスで【CEDEC+KYUSHU2016】が開催された。

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△あいにくの小雨模様だったが、九州大学大橋キャンパスの熱気は熱かった。

今年で2回目をむかえるCEDEC+KYUSHU。昨年の約800名に対して今年はプロ・アマ含めて約1,500名が参加。当日はあいにくの小雨模様だったが、朝8時の受付開始時には長蛇の列ができていた。目玉のひとつ「VR体験会」の整理券配布が行われたからだ。PlayStation(PS) VRを筆頭に合計7機種の展示が行われ、会場は終始体験者でごった返していた。

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△VRゴーグル7製品が集結したVR体験コーナー。

FOVE初体験

PS VRが発売され、より身近になったVR体験。そんな中で今、筆者が最も注目しているのが視線追跡型VRゴーグルの『FOVE 0』だ。「視線で画面上のUIを操作できる」、「キャラクターとアイコンタクトがとれる」、「注視点以外の解像度を粗くすることでリアルな映像体験を提供し、VR酔いも防止する」という製品コンセプトは、早くも先行機種に対して「一歩先の未来」を提示しているからだ。

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△国産VRゴーグルで視線認識機能を備えたFOVE 0。

それまで『FOVE』と呼ばれていたプロトタイプに比べて、『FOVE 0』ではディスプレイ部分が小型化され、より軽量化が進んだ印象だ。価格は未定だが、予約受付が11月2日に開始される。ただし使用時には眼鏡を外すように指示された。現状ではレンズの存在で視線認識の精度が落ちるのだという。製品版で眼鏡可にするかどうかは検討中とされた。

『FOVE 0』を装着すると、画面に緑色のドットが表示され、これを視線で追いかけるように指示された。その後、目を左右に動かすように指示がなされた。あとでわかったことだが、この間に担当者が瞳孔の位置をPC上で設定するなど、キャリブレーションが行われていた。デモ版なので担当者が手動で行っていたが、製品版でどのように行われるかは不明だ。

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△ロボットシューティング『ProjectFalcon』を試遊する体験者。

今回展示されたデモは東京ゲームショウと同じく5種類で、筆者は担当者のオススメもあり、アドベンチャーゲームの『Judgement』を選択。プレイヤーはテロリストに拘束された潜入捜査官という設定で、仲間の存在について尋問を受けるという内容だ。視線の動きがテロリストにモロバレで、「何を見るか、どこを見るか」でストーリーが分岐していく。

ゲーム内では画面上に赤いドットが表示され、これで視線の位置が示されていた。机の上にはスマホ、ピストル、灰皿、そして仲間だと疑われている3人の顔写真がおかれていて、眼前のテロリストがナイフを振りかざしながら仲間を言えと脅してきた。灰皿を見ると灰皿を蹴飛ばし、ピストルを見ると「そんなにこれが気になるか?」と突きつけてくる。

その後、テロリストが電話で中座し、入れ替わったテロリストが首からぶらさげていた赤い物体を見つめていると、カットシーンによるフラッシュバックが表示された。物体は閃光弾で、これが炸裂している間は目を閉じていなければ行動不能になるというものだ。再び最初のテロリストが戻ってくると、閃光弾が投げ込まれて目の前が真っ白になった。仲間が助けに来たのだ。

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△視線だけでストーリーを進めていく『Judgement』。

もっとも筆者の場合、うまくタイミングをあわせて目を閉じられず、目がくらんでしまった。そのため周りのテロリストの動きがわからず、救出メンバーを犠牲にしてしまうことに。ここでデモが終了し、結果はB判定となった。最初から最後まで選択肢やアイコンが表示されることなく、CGムービーのようにストーリーが展開していった点が印象的だった。

このように、本デモは「視線認識でキャラクターとコミュニケーション」というコンセプトが良くわかる内容になっていた。グラフィックもフォトリアルなもので、尋問というシチュエーションのためコントローラを握ることもなく、VR酔いを覚えることもなかった。ただし開発バージョンのため、注視点は少しずれ気味だった。これについても発売までに調整が行われるという。

また「注視点以外は映像をボケさせる」機能についても、これを活かしたデモは未出展とのことだった。もっとも、このデモを体験したゲーム開発者や映像関係者からは、総じて高評価を受けているという。このように、まだまだ全体像が不明な『FOVE 0』だが、実力の一端を垣間見ることはできた。日本のベンチャー企業が開発していることもあり、今後も注目していきたい製品のひとつだ。

ラストラビリンスの驚き

もう一点、昼休みの時間に特別体験できたのが、たゆたうが開発中のVR脱出アドベンチャー『ラストラビリンス』だ。プレイヤーは車椅子に縛られ、足先と頭部しか動かせないという設定で、パートナーの少女とともに罠や仕掛けに満ちた洋館からの脱出をめざす。デモはHTC Vive上で行われたが、開発のしやすさという点が大きく、マルチプラットフォーム展開が前提になっているとのことだった。

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△たゆたう高橋宏典氏(左)と、アーティストの田中達麻氏(右)。

プレイヤーにできることは、頭を前後左右に振って少女にイエス・ノーの意思を伝えることと、足下のペダルスイッチを踏んで視線を示すこと。ペダルスイッチを踏むとレーザーポインターのようなラインが投影され、視線を指し示す。すると少女が視線の先に移動して、さまざまな行動をとる。プレイヤーに同意や確認を求めてくることもあるので、そのときは頭部を動かして意思を伝えるという仕組みだ。

ゲームを始めると目の前に薄暗い電灯が表示され、紐が揺れているのがわかる。紐に向けてレーザーポインターを投影すると、かたわらから手が伸びてきて紐をひっぱり、電灯が灯る。すると洋館の一室で少女の姿が浮かび上がり、彼女が電気をつけてくれたのがわかる。ゲームの操作説明と世界観を端的に示す優れたチュートリアルだ。また少女の表情もさることながら、レースのような素材でできたブラウスの袖と、そこから透けて見える上腕に思わず引き込まれてしまった。

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△視線で灯りをつけることがチュートリアルになっている。

前述したように、ゲームは「調べたい箇所に視線を向ける」、「少女がスイッチを押して仕掛を作動させる」、「部屋の扉が開く、または別のアクションが発生する」という繰り返しで進んでいく。プレイヤーが自分で移動しないなど、VR酔いの問題が考慮されたゲームデザインだ。おもしろいと感じたのは部屋から部屋に移動するシーン。移動自体は自動で行われ、カメラが俯瞰視点に切り替わるとともに、モニター上に少女が車椅子を押して進む姿が表示される。これがゲームプレイのリズム感を生むと同時に、何者かに監視されているという印象を与え、サスペンスを盛り上げている。

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△視線で少女を誘導しパズルを解いていく。

残念ながら筆者はみっつ目の部屋で仕掛けを解くことができず、天井から落ちてきたトゲ付きの罠で少女もろとも押しつぶされ、非業の死を迎えた。仕掛けの解き方について聞いたところ、「ノーコメント」とのこと。ソニー・コンピュータエンタテインメント(当時)出身で、初代『どこでもいっしょ』のディレクターをつとめた代表の高橋宏典氏が陣頭指揮を執っていることもあり、期待がふくらむデモだった。また、FOVE 0と同じく「視線で操作する」点は同じでも、実装の仕方が異なっており、その点でも興味深く感じられた。

『進撃の巨人展』360°体感シアター“哮”

CEDECはゲーム開発者会議だが、アニメ・CG・インスタレーション・メディアアートなど、隣接分野の議論も行われる。各々の現場でUnity、Maya、After Effectsなど共通のツールが使用されており、業界の垣根を越えたコンテンツ制作が進んでいるからだ。ドットバイドットの富永勇亮氏、さくーしゃ氏、谷口恭介氏による講演「『進撃の巨人展』360°体感シアター“哮”における Oculus Rift を利用したVRコンテンツのメイキング」も、そうした潮流を強く印象づけるものとなった。

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△左から監督の谷口恭介氏、プログラマーのさくーしゃ氏、代表の富永勇亮氏。

セッションで取り上げられた「『進撃の巨人展』 360°体感シアター“哮” 」は、2014年11月28日から2015年1月25日まで東京・上野の森美術館で開催された【進撃の巨人展 WALL TOKYO】内の目玉コンテンツとして実施されたもの。展覧会の入場料が2,000円、体験料が600円だったにもかかわらず、最大2時間待ちの行列が発生し、10万人が体験するヒットコンテンツになった。その後も大阪、フランス、台湾など国内外で興業が続いており、Gear VR版はネットカフェでも体験できる。


△開発はUnity4.5.2上で行われた。

企画がスタートしたのは2013年12月で、まだOculus Rift DK1の時代。「アニメ版のテイストを活かしたセルルックの映像をリアルタイムでVR向けに表示する」という前代未聞の挑戦に向けて、モックアップとデモの制作が繰り返された。その後2014年8月に実制作が開始され、キャラクターデータの作成、背景の調整、シェーダーの開発などを経て、約5ヵ月弱で完成。「関係者が相当がんばった結果」だったという。なお、開発はUnity上で進められ、展示にはDK2が使用された。

監督を務めた谷口氏はコンセプトについて「アニメファンなら誰もが憧れる、アニメの世界観に実際に入れること」をあげた。一方でほとんどの人がVRについて初体験だったため、インタラクションの要素をできるだけ排除。プレイヤーは原作のトロスト区奪還作戦に参加する一兵卒という設定で、はじめにシアター形式で作戦の説明を受け、その後に改めてスクリーンの中に飛び込むように、全天球映像がスタート。原作同様に立体起動装置で街中を飛び回るという演出を組み込んだ。

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△街並みのCGデータはアニメ版のものを加工して使用。

もっとも原作の立体的・空間的な移動をそのまま再現すると、VR酔いの原因になる。実際に原作通りの動きを再現したところ、開発チーム全員が酔ってしまったという。一方でこうした派手な動きを排除すると、原作の持ち味が出ない。そこで折衷案として、体験者の移動は等速直線運動を基本とし、その前方でミカサが原作同様に街中を飛び回るようにした。これにより体験者に「自分も立体起動装置を使って、街中を自由に飛び回っている」と錯覚させたと語られた。

また本作の映像はパノラマ動画ではなく、リアルタイムレンダリングで制作されている。そのため再生マシンのスペック的な問題もあった。代表の富永氏は「処理が重くなるとフレームレートが低下し、VR酔いの原因になってしまう。その一方、表現上で譲れない線もあり、監督とプログラマーの間でさまざまな戦いがあった」という。中でも原作の世界観を再現する上で必須となる「壁に囲まれている感じ」をいかに出すかが大変だったとあかした。


△予算から逆算されて割り出された再生PCのスペック。

本作の背景データはアニメ版のCGデータが提供されている。しかし城壁内の家が個々にモデリングされており、リアルタイムレンダリングには不向きだった。そこでプログラマーのさくーしゃ氏は「200ポリゴンの家を1万個表示するよりも、1万ポリゴンの区画を200個表示する方が早い」と街並みのブロック化を推進。これによりドローコールを抑えて、処理を高速化できた。他にオクルージョンカリングを手動で行う、一画面に表示される巨人を減らすなどして、妥協点を探ったという。

このようにさまざまな工夫がこらされた結果、本作は現在も興業が続く異例のヒットを達成した。もっとも制作を担当したドットバイドットはゲーム制作会社ではなく、広告業界に軸足を置く制作会社だ。本作でもキャラクターの3Dモデリングはデジタル・メディア・ラボが担当している。このようにツールが共通化される中で、さまざまな水平分業が可能になり、短期間で高品質なコンテンツが作成可能になった点に、改めて驚かされた。今後も様々なVR作品の登場が期待できそうだ。

パネルディスカッション

【CEDEC+KYUSHU2016】のラストを飾ったのが、パネルディスカッション「“エンタメ新次元”の先陣へ! 本音で語る『VR』コンテンツ最前線」だ。本カンファレンスの実行委員もつとめるサイバーコネクトツー松山洋氏の司会で、バンダイナムコエンターテインメントの原田勝弘氏、玉置絢氏、面白法人カヤックの柳澤大輔氏が登壇。「VRに向くジャンル」「VRコンテンツ制作の違い」「VRコンテンツのマネタイズ」について、熱い議論が展開された。

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△個性的なメンバーのトークで大いに盛り上がったパネルディスカッション。

『鉄拳』、『ソウルキャリバー』などの開発に長くたずさわり、『サマーレッスン:宮本ひかり セブンデイズルーム』ではチーフプロデューサーもつとめる原田氏は、「VRに向いているジャンル」に「キャラクターを好きになってもらうゲーム」をあげた。実際『サマーレッスン』も、当初は『鉄拳』シリーズの肉体派キャラクター、ブライアン・フューリーと喫茶店でお茶をするというコンセプトで検証が始まった。「一緒に食事をすると親密度が増す」という思いからだ。しかし、プロトタイプを体験して15秒で「これはない」と頭を抱えたという。

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△司会のサイバーコネクトツー松山洋氏。

そんな頃、美少女が登場する別企画を温めていた玉置氏がチームに合流し、「美少女の家庭教師」という現在の形に結実。原田氏は「自分たちはおもしろいゲームという発想で企画を立てていた。玉置はVRの特徴や器機特性を分析し、そこから企画を立てていた」と発想の違いを指摘。玉置氏がいなければ本作は誕生しなかったとした。話をふられた形の玉置氏は、他にホラーゲームもVRに向いているとした。VRゴーグルを装着することは、まだ多くの人にとって「それだけで不安をかき立てられるから」だという。

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△バンダイナムコエンターテインメントの原田勝弘氏。

また『VR寿司』、『VRインターン』など、これまで多数のユニークなVRコンテンツを開発してきた柳澤氏は社内で出てきた「VR筋トレ(崖にぶら下がるなど、絶体絶命のシチュエーションで筋トレを行う)」、「VRホームステイ」、「バーチャル着ぐるみ歯医者」、「VRアバター婚活」、「VR罰ゲーム」などのアイディアを披露。これらを通して「体験者の肉体をハッキングし、錯覚をいかした体験をデザインできる点がVRのおもしろさ」だと分析した。また、VRキャラクターとAIが融合し、松下幸之助などの故人から採用面接が受けられるサービスなども考えられるとした。

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△バンダイナムコエンターテインメントの玉置絢氏。

「VRコンテンツ制作の違い」について、玉置氏は「カメラ操作がすべてプレイヤーに委ねられている点が過去のゲーム制作と決定的に違う点」だと述べ、「動く絵を作るのではなく、動く空間を作る意識が大切だ」と分析した。『サマーレッスン』でも絵コンテではなく字コンテを作成し、部屋の見取り図を作成するなどして、何度もリハーサルを実施。その様子を何十台ものビデオで録画してビデオコンテを作成し、開発資料にしたという。

もっとも原田氏は、リハーサルは男同士でやるとコメント。お互いに顔や体を近づけ合って、ベタベタしながらリハーサルを行い、その模様をビデオで収録・再生しながら開発を進めるのだという。その結果「開発チームでパーソナルスペースの概念が崩壊してしまいました。玉置の目の前に顔を近づけても、まったく恥ずかしくない」とあかし、会場の笑いを誘った。

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△面白法人カヤックの柳澤大輔氏。

ほかに「画面に従来のゲーム的なUIが表示されると、とたんに没入感がさめてしまう」として、UIをできるだけ表示しない、ゲーム体験として埋め込む、キャラクターの頭上に配置し、アップになると隠れるといった工夫が必要だとした。プレイヤーの台詞もアイコンで表現するなどして記号化を徹底し、ゲーム内キャラクターとプレイヤーとの乖離をできるだけ感じさせないように配慮したという。このほかVRゴーグルを装着したままデバッグやディレクションができるようにするなど、開発環境の整備も重要な課題だとした。

「VRゴーグルを被ったまま“ここがおかしい”と指示されても、周りからはまったくわかりません。途中でコントローラを画面上に表示するようにして、位置で指示出しをしてもらうようにしたところ、開発効率が向上しました」(玉置氏)。「一度VRゴーグルを装着したまま、あるスタッフにダメ出しをしていて、気がついたら目の前に別のスタッフが立っていたことがありました」(原田氏)

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最後に「マネタイズの可能性」について、原田氏は「現状ではまだまだマネタイズが難しい」とコメント。経営層から「アイディアは良いが、マネタイズの臭いがしない」と企画がなかなか通らなかったことをあかした。そこから出てきた答えが「新しい体験に対して課金をする」もので、いわばアーケードゲームに近い方式。『サマーレッスン』では食事をする、花火大会でデートなど、新しいシチュエーションごとにコンテンツを課金配信することを検討しているという。

柳澤氏は、今後VRは社会のさまざまな領域に浸透していくので、B2CでもB2Bでもさまざまなマネタイズが考えられるとコメント。もっとも、ゲームだけに限定すると、まだまだ様子見の企業が多いのも事実だとした。その上で「100円ショップでもスーパーでも商品ごとに原価率は違う。弊社でも赤字覚悟で受注しているプロジェクトもあり、会社全体で収益化している」とあかし、経営陣の姿勢が問われると示唆した。

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柳澤氏は、今後VRは社会のさまざまな領域に浸透していくので、B2CでもB2Bでもさまざまなマネタイズが考えられるとコメント。もっとも、ゲームだけに限定すると、まだまだ様子見の企業が多いのも事実だとした。その上で「100円ショップでもスーパーでも商品ごとに原価率は違う。弊社でも赤字覚悟で受注しているプロジェクトもあり、会社全体で収益化している」とあかし、経営陣の姿勢が問われると示唆した。

このように、それぞれの立ち場から貴重な知見が飛びかい、あっという間に終了の時間を迎えたパネルディスカッション。最後に松山氏が「自分でもさまざまなVRコンテンツを体験してみたが、現状は玉石混合なのも事実。みんなで切磋琢磨しながら、エンタメの新しい可能性を切り開いていこう」と会場に呼びかけ、全セッションが終了した。VR以外にも、さまざまな技術講演が行われた本カンファレンス。福岡のゲーム産業のさらなる盛り上がりを感じさせるのに充分な内容だった。

この記事を書いた人
小野憲史(おの・けんじ)

小野憲史(おの・けんじ)

1971年生まれ。関西大学社会学部卒。「ゲーム批評」編集長などを経て2000年よりフリーのゲームジャーナリスト。国内外のゲームイベント取材、インタビュー、レビュー、コラム、講演、特別講師などを務める。主な編著に「ゲームクリエイターが知るべき97のこと(2)」など。NPO法人IGDA日本名誉理事・事務局長。
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